色の見え方の違い。色覚異常について。その2
こんにちは、HYPのかなこです。
以前こちらで色覚異常の事について触れたのですが…
D型(たぶん)の色覚を持つこうじ氏と一緒に暮らしていく中で
これも見え方が違うのか、こんな風に見えてるのか、と思うことがたくさん出てきます。
そもそものお互いの見え方が違うので、なかなかすり合わせは難しいのですが
私の方から色覚異常を持つ人の見え方を確かめることは出来ます。
今回は、焼き肉と生肉の違い・紅葉の違いなど、こうじ氏の「区別がつきづらい色」を見るのではなく
逆に私が区別しづらい色が、こうじ氏には「同じ色味でもこんなに違って見える」ということを紹介していきたいと思います。
驚き!彼と私の見え方の違い
北海道の滝上町にある芝桜を見に行ったのですが、そこで衝撃を受けました。
建物の中にある芝桜のポスターを見て、こうじ氏はこう言いました。
- ちょっとこのポスター、色いじりすぎじゃない?
私から見ると、外の芝桜もポスターの芝桜も大差ありません。
- そこまでじゃなくない?そんなに変わらないよ
ですが、こうじ氏から見ると全然違う様子。
そこで、こうじ氏の持っていたiPhoneを使って見え方を確認してみました。
使ったツールは「色のめがね」というアプリ。
これの「シミュレーション」ツールを使って確かめることが出来ます。
…その時に衝撃を受けたシミュレーション画像は、残ってないです。
Photoshopを使って、どのように見え方が違ったのか再現してみたいと思います。
まずは、マゼンタの色味にちょっと変更を加えた「かなこ」の画像をご覧ください。
これが、私から見た画像になります。
左が紫に近いピンク、右がイエローに近いピンクですが、分類的には同じ「ピンク」に見えます。
次は「こうじ」の画像。
芝桜の色は、左が青っぽい色ですが、右はモノクロのようになっています。
次は、彩度を一番低くした画像を加えた「こうじ」の画像を見てみてください。
芝桜の一段階ずつ変わっているような感じですね。
では、「かなこ」の画像に同じく彩度を一番低くした画像を加えてみましょう。
こんな感じで、左と真ん中はピンクとして分類できるけど、右はモノクロに見えます。
(画像の位置が変わっているのはご了承くださいませ…)
私には同じピンクの分類に見えていたとしても、こうじ氏からは全く違う色味に見えているようです。
ちょっとしたピンクの差でも、こうじ氏には全然違うように見える
正直、色のめがねで見た時のポスターはもっと衝撃的なくらい色味が違いました!
多少は再現出来てるのかなと思いますが、この「ちょっとした」色の差がこうじ氏には全然違うように見えるんですね。
なので、色覚異常と一口にいっても、色の区別がつきづらいわけではなくて
判別しづらい色がある、ということなんでしょうね。
身近にいるからこういう事を実感できるけど、すり合わせをしないと理解するのは難しいですね。
その違いを知るのも、正直ちょっと楽しいです(笑)
区別がつきやすい色、つきにくい色
前回のまとめも記載!
例えば、一番困る場面が焼肉。
焦げ付いて質感が変わると区別もつきやすくなるのですが、
上記のように「生肉」「焼けた肉」の区別がしづらいです。
紅葉も同じく、赤と緑の差が曖昧になっているように見えます。
ですが、ブルー(赤味がかっていない)の色は見え方が近いのかなと思います。
ちなみに、こうじ氏の好きな「にゃんこ大戦争」のマタタビの色はめちゃくちゃ区別が付きにくいようです(笑)
色覚異常を持つ人の見えている景色を知る方法
以前の記事で紹介したのが、Photoshopを使って色覚の見え方を確認する方法。
校正設定から色覚の項目を選択
Photoshopでデザインする際には、この方法が有効です。
ちなみに、私にはくっきり見えるものでも、こうじ氏から見ると区別がしづらいパターンもあります。
色覚異常は緑や赤だけでなく、青の区別がつきづらい人もいます。
デザインをする上では、彩度を変えるのが一番有効だという話をどこかで見ました。
WindowsのPhotoshopショートカットだとCTRL
+SHIFT
+U
で簡単に彩度を一番低くすることが出来ます。
なかなか忘れがちですが、確認していこうと思います。
ちなみに…
すっごいちなみになのですが…
本を読んでいて知ったのですが、鳥が見ている色の見え方は、人間に近いそうです。
野生の生き物だと茶色がかった色が多いですが、鳥には「極彩色」と言われる色を持つ個体もいますよね。
色とりどり(鳥だけに)な鳥がいるように見えるのは、私の見ている景色と鳥たちの見え方が近いからなんですね。
ただ、鳥には「紫外線」も見えているという話も聞きました。
そこが私の見えている景色と一番違う部分なのかな~と思いますね。
うちのうなぎは日光浴をさせると光の方から逃げ惑うのですが、紫外線のせいだったんですね!
みんな違うのが同じ
こうじ氏とわたしは同じ人間ですが、今紹介したように見え方が違います。
見え方は視覚的にわかるものなので、違いが理解しやすいです。
が、感情とかも同じだな~と思います。
お肉を見て、何を思うかは人次第。時間次第でもあります。
違って当然、差があって当たり前、その差を許容するというか、違いを認めることってとても大事だと思うんですよね。
以前勤めていた職場で、「自分の価値観だけで人を推し量らない」というような事を学ばせてもらいました。
わかりやすい「視覚的な違い」を知ることで、さらにそれを知ることが出来たのかな~と思います。